護身用具所持と各種法令

昨日、うちの管制が指導教育責任者講習(免許の更新のようなもん)に行ってきた際にこんな疑問が湧いたそうです。

 

「護身具の所持の許可は施設警備員が所持するのには許可が必要だが、一般人が携帯する事はなんら問題は無いなら、施設の所有物として護身具を所持させて、うちで管理するのは適法か?」

 

んー、なかなか難しい話だなーと。

というのも、警備員というのは護身具を所持する場合、許可が必要になります。

いついつ、どこどこで護身具使いますと。

その許可は「基本的」には下りません。

あんまり乱発すると武器を所持している警備員だらけになるので、危険な状況に晒される可能性が高い場所でないと所持の許可は下りません。

なので、施設のオーナーさんが買ってくれれば「たまたま、そこに警戒棒があるので族の殲滅に使用した」という体を取れれば許可いらないよね?っていう抜け穴が考えられるよね?と考えたのですが

そんな都合の良いこと無かろうと二人して笑ってました。

確かに、警備員が使用する護身用具というのは一般人が所持する事に対しては規制がありません。(持ってるだけなら)

しかし考えてみてください。

警戒棒、なんの目的で持ちます?

そりゃ相手の威嚇の為や族の殲滅のために持ちますよね?

一般人は保管しておくことはできますが

持ち歩く事は、「明確な理由なく武器を所持している」という軽犯罪法に引っかかる可能性が高いです。というか、多分ふつーに不審者として交番できつく叱られます。

そして、使用する事は勿論できますが下記の点に注意が必要です

 

・やみくもに使用した→傷害罪、暴行罪、殺人罪に問われる可能性

・危険が迫っていたから使用した→過剰防衛になる可能性

銃砲刀剣類でなくても武器なんでね。余程死が差し迫った状況でないと正当防衛として認められないと思います。

当たりどころ悪かったら死んじゃいますからね‥

要は「基本的には何人もこれらを使用する事は出来ない」と言い切ってもいいとは思います。

さて、戻りましょう。

今回の論点はオーナーさん持ち出しで警備員に所持させる目的で護身具を届け出無しで所持する事は可能か?ですが

まぁ、無理だと思います。

基本的には、この施設にはここに護身具があると知っていて、使用できる状況になっていた時点で警備員が管理することになるとは思いますので、警察署の許可が必要になるかなと。

そして、こんなことしても誰も得しないから、各社やったこと無いんだろーなーとも思ったので、そこまで重要性がない=考えても仕方ないという結論に至りました。

ただ、それだとこのブログがなんの面白みもない結論になるので、それでも届け出が必要ないケースを2件紹介します。

■ケース1

警備員A「そこに警戒棒が転がってたから族の侵入阻止の為に使用した」

■ケース2

警備員B「族が侵入してきたのでその場で電話で警備会社を退職してから制服を脱いで一般人として護身具を取って制圧した」

 

この2つのケースは恐らく大丈夫かと。

でも、ケース1は誰も信用しないと思いますし、ケース2はそんな事しても誰も得しないなーと。

そしてこんな屁理屈こねる時間があるなら働けと言われそうなのでこの辺で(笑)

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