五輪警備ブログ2025年10月22日

電車内の事件：巻き込まれないための【絶対ルール】と３つの行動

日常に潜む危険と危機意識の重要性

近年、私たちにとって最も身近な公共交通機関である電車内で、目を覆いたくなるような事件が頻発しています。昨日も催涙スプレーを噴射する事件があったように、「電車の中は安全な場所」という常識はもはや通用しなくなっています。

乗客の安全を脅かす無差別的な事件は、都市部だけでなく地方路線でも発生し得る、予測不可能なリスクです。こうした状況において、私たちは行政や鉄道会社による安全対策を待つだけでなく、「自分自身の身は自分で護る」という意識を持つことが極めて重要です。本記事では、突発的な車内事件に巻き込まれないための具体的な予防策と、万が一遭遇してしまった際の行動原則について解説します。

I. 予防策：危険を察知するための「五感の活用」

事件に巻き込まれないための最初のステップは、危険な状況を未然に察知し、その場を避ける「危機察知能力」を磨くことです。

1. 乗車する車両・場所の選択

乗車する場所を選ぶ時点で、リスクを低減できます。

目立つ場所を選ぶ: なるべく乗客が多く、駅員や車掌から視認されやすい車両（中央付近など）を選びましょう。
「逃げ場」を意識する: 座る場所は、通路側やドア付近など、すぐに立ち上がって移動できる場所を選びます。窓際や端の席は、逃げ遅れのリスクが高まるため避けるのが賢明です。
不審者の近くを避ける: ホームで待っている段階で、大きな荷物を持っている、異様に周囲を威嚇している、不自然に身なりが乱れているなど、「違和感」のある人物から物理的な距離を取るように心がけてください。

2. スマートフォンから顔を上げる

現代において最も危険な行為の一つが、乗車中にスマートフォンに没頭することです。聴覚と視覚が奪われ、周囲の異変に気づくのが一瞬遅れます。

周囲の状況を把握: 常に顔を上げ、音、匂い、視線、不自然な動きなど、五感を総動員して周囲に意識を向けましょう。
「違和感」を軽視しない: 「なんかおかしいな」と感じたその直感こそが、事件発生前のサインかもしれません。少しでも異変を感じたら、車両を変える、一度降りるなどの行動を躊躇してはいけません。

II. 事件発生時の「初動」と「行動原則」

万が一、車内で事件が発生した場合の行動は、生死を分ける重要なポイントとなります。

1. 「逃げる」を最優先にする

基本原則は、とにかく犯人から物理的に距離を取ることです。

冷静に避難経路を確保: パニックにならず、隣の車両への移動、またはドア付近への避難を試みます。逃走の妨げになる大きな荷物（リュックなど）は、状況によっては捨てることも決断しなければなりません。
車両を移動する: 犯行が行われている車両から離れ、乗務員室に近い車両（先頭・最後尾）を目指すのが最も安全です。